2008年10月27日

『潮音』08年7月号掲載歌

                                    
     #振りかへる        P1090347.JPG                                                                  
 今日よりは老い詠はじと思ひしも燕の翔ぶをみれば萎えくる

 振り向きて後眺むれば頬紅き少年のわれひと思ひて佇つ

 胸熱き少年の思ひまた燃ゆる後を向くもよきことならむ

 天鵞絨の艶けき紅の薔薇ありて吾を見下ろし媚を売りくる

 さつぱりとゆふべの記憶抜けてゆく気がする朝の酔ひざめの



 一ヶ月以上も更新しなかったら、書き込みに少しおたおたする。
 
 これも老化現象か・・・。
 
 
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タグ:潮音
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2008年05月21日

4〜5月の歌会詠草

ふゆざれの深き蒼へと帰りゆく散らしめがたき白きさざんくわ
                          
(潮音藤の実會2月)

この土をわれは這ひずる蟲なれば空のはたての星をこほしむ
                         
 (潮音湘南歌会3月)

黄塵の蔽へる空のうれひ言聞き流しつつマスクしてゆく 
                      
 (甲麓庵歌會杉並4月)   
                
身一つのことば超ゆるもつらき日をただひたすらに眠りこけたり
                             
( 同 上 )

少し文語が硬くなり過ぎているやうだなぁ・・・
もう少し口語を混ぜてやはらかく詠めぬものかとチョッピリ悩んでをります。
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2008年05月13日

バカ時計

   バカ時計

疑ひ物の瀟洒に見ゆる置時計めちやくちやな刻(とき)指して動けり

小春日の光の粒が満ちてゐる真昼に時針
(はり)は六時指しをり

何事ぞ短針下に垂れしまま長針のみが巡るかなしさ

気まぐれの主
(あるじ)に似たる置時計チチチと音はすれど動かず

バカ時計と思へど捨て得ず今日もまた笑みて撫でゐる 平穏な昼

 四首目は『短歌研究』投稿歌、5月号馬場あき子選 佳作 でした。
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2008年05月11日

鎌倉5首「潮音」5月号

s-P1070863.jpg s-P1070852.jpg P1070842.JPG 
   
   鎌 倉  
(「潮音」94-5号掲載5首)

ゆうらりと鳶舞ひてゐる鎌倉の駅の上なる碧き高まり

レース越しに春も入り来て聴いてゐるヴィオロンの音
(ね)のたゆたふサロン

腹切るは此処なりしかと見る矢倉八つ手の暝き色がかぶさる

日はあれど矢倉の奥に届かざり残りの雪に冷ゆる碑
(いしぶみ)

古都に合はぬかはゆき社
 川を背に蛭子神社はひそりと在しぬ

あまた立つ碑が辻説法をしてをりぬ生ける僧にはあらぬかなしさ

春浅い2月、鎌倉で知人のサロンコンサートを聴いたついでに、ぶらぶら散歩した。
滑川に沿つて行き高時の腹切矢倉まで行つてみた。そのときの吟である。
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2008年04月14日

短歌雑誌投稿作品より

吾に向ひ訴ふることがあるごとく群れておちくる冽き雪片
                (『短歌現代』20/3月号 佳作高橋宗伸選)

初冬の道なき空に交差してジェット機が行く富士の上下
(うえした)
                (『短歌』20/4号 題詠「交差点」を詠う 沢口扶美選)


以下は「交差点」の選外作品、自分では好きな作品もあるのでここに載せておく。

GOに変るスクランブルの交差点きみは真直ぐにわれ斜にゆく

ゼブラゾーンの白き鍵盤伝ひゆくドレミファ空を見上ぐれば晴

出会ふことなく登りゆく立体の交差の道は空に届かず

十字路の渋滞今日も始まりてフロントガラスに落つる陽を見る

黄昏の光に溶けて色分かぬ信号をしかと見定め走る
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2008年01月05日

新年も平日と同じ・・・

あらたまのなどとあらたまることもなく目覚むればパソコンの前の新年


PCに向つて作業を続けていたら、そのままダウン。
まぁなんとだらしないこと。暮も正月もない。
平日と同じパターンだ。

除夜の鐘や横浜港の汽笛が鳴り終つたところまでは覚えてゐた。
その後いつのまにかパソコンのキイボードに突伏して寝てゐた。
気が付いたらもう5時だ。外は白んできた。寒かつた。


さて、次は昨日のこと。


念頭になかりし喜寿を知らされて思ふことなし 正月四日

喜寿祝OB会より送りくる かの社の社員なりしか俺は


驚いたことに、Joeは今年喜寿なんだよな・・・
うかつで、昨日まで気が付かなかつた。


でも、少し考えれば当たり前のことなんだな。
去年秋の誕生日には3/4世紀生きたと言つてたのだから、
年が明けたら当然数へ年で77歳なんだよね。

ピンとこないのは誕生日から暮まであまり日数がないせゐだ。

数へて77歳の実感がわかないけど、突然他人からそれが知らされた。
昔の勤務先OB会から、お祝い品のウールの毛布が届いたのだ。


びっくりしてカミサンに問いただすと、

「わたし知ってたよ、喜寿なんかは数へ年でゆうやんか」
「なんで教へへんねん」
「そやかて〜、そんなん当然知つてる思てたわ」
「忘れてたなぁ〜〜、忘年会のやりすぎやwww」

で、一件落着。よつて我が家では格別な祝典はなし。


以上が歌3首の所以であります ハイ

タグ:喜寿 新年
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2007年11月13日

甲麓庵歌會(鎌倉吟行)にて

sazanka.JPG
 
 くもり日の半僧坊の石段に いき はづませし ひとをわすれず

 山門の奥へ続ける甃(いしだたみ)しぐれにぬるる白きさざんくわ

10日マイミクの伯爵さんが主催する甲麓庵歌會に出席させていただきました。
会場はかつて前田侯爵邸であつた「鎌倉文学館」です。
そこでのJoeの詠草2首が上記です。

この會には、はじめて参加したのですが、面白いメンバーで年齢も歌風もさまざま・・・
定型、非定型。写実あり、前衛あり。入り乱れての和気藹々?
とても刺激をうけ、勉強になりました。

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2007年10月28日

07年11月号『短歌』(角川)投稿作品

角川書店の『短歌』11月号に、
以前投稿してあった作品を選んでいただきました。
8月に出したまま忘れていたら、マイミクのやねうらねこさんが知らせてくれました。

ゴルフ場の高きネットに絡まりてもがき苦しむ夏の落日 
                         (選者 山埜井喜美枝氏 特選)
                
【選者評】
今年の夏はあちこちで猛暑の声が高かった。時に早く陽が沈んでくれればと思うほどであった。そのような一日の終り、太陽はまるでネットに絡め取られて沈もうにも沈めぬ有様、「もがき苦しむ」と見た目力に迫力がある。やがて釣瓶おとしの秋の日になるのだが・・・

わが神よ死ねくたばれとこころぬち深く思ひて飯(いひ)を食みゐる 
                                           (三枝昂之氏選 佳作) 

あまり期待しなかった歌だけに、特選とは驚いたし嬉しかった。
「ゴルフ場の…」の方は結構素直に詠へた。
状景は我が家の前の道から見たゴルフ練習場の風景です。                         

「わが神よ…」の方は、これ、バッハの「マタイ受難曲」の
「エリ・エリ・サバクタニ」の言葉が気がかりになつて、詠みました。
それにしては、不遜な物言いをして、恥かしいですね。
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2007年09月03日

錆色のこころを詠ふ 四首

  あこがれといふ言の葉をいい歳の爺が使つて恥もないのか

 あだ花となりて散りゆく言の葉をなほ書きつぐはさびしかりけり

 わがうちに赭く錆びたる月出でぬこは心蝕と思ひて笑みをり

 縁もなき墓石の裏に刻まれし忌日なぞれば吾が誕生日

 いつかわれ冷たき石の下に臥すその日いづくの誰
(た)が生まるるや

 いま言葉遣いについての記事を頼まれて書いてゐるところです。
 本当は年齢に見合った言葉遣いと言ふものがあらうかと思ふのですが・・・

 ボクの中にはどうやら錆び色の月が出ているやうです。心の月蝕かな?
 今夜は少しずついのちの糸が綻びていくやうな気持ちがしてゐるのですよ… 台風
タグ:言葉 月蝕 墓石
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2007年08月29日

『短歌現代』07年9月号投稿作品

ゆき過ぎに甘きかをりが追つてくる雨近き夜の忍冬の花
                         
(島崎榮一選佳作)
この歌選者に手を入れていただきました。
原歌は初句が「ゆき過ぎて」でしたが、「ゆき過ぎに」と直りました。
成程原歌では時制が一致してないですね。「ゆき過ぎて」は過去で、「追つてくる」は現在です。
一寸とした油断でこんな間違いが生じます。こわいなぁ・・・
タグ:忍冬
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2007年06月29日

角川『短歌』入選作品 07/7月号

雪起しかとも思へど雪降らずただはたた神狂ひ給へる
                                      (7月号蒔田さくら子選佳作)
   *雪起し…雪の前に鳴る雷 *はたた神…雷神のこと

安らぎて母の胎内(からだ)へ潜るかに深夜のバスに吾ひとりゐる

                                       (7月号松平盟子選佳作)
タグ:短歌 角川
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2007年04月01日

四万十川百人一首

故郷土佐の四万十川百人一首に採用していただきました。
91首目にあります。

 
 ゆうるりと流れ淀める四万十の淵の鰻よつつがなきかや


その他四万十川を詠ふ歌


手づかめばかわゆき鋏ふり上げて鋏まむとする四万十の蝦

四万十川(しまんと)の水面(みのも)に写る鉄橋の赤きが夢に揺れて目覚めき

四万十川(しまんと)のゆたけき流れおもほえば亡き学友の声もきこゆる


  四万十川の四季

「春」 うらうらと春陽かげろひ橋をゆく二人へんろに川はほほえむ

「夏」 川下るカヌー楽(たぬ)しも沈下橋くぐれば冷やと風が吹きくる  

「秋」 秋あかね川面に群れて空の青日ごと深まる季(とき)をいとしむ 

「冬」 『藤娘』ぬるく温め友を待つ川面に消ゆる雪眺めつつ 

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『短歌現代』投稿作品

くれなゐのちひさき実らが肩よせてあくがるるごと空を見てをり

                 『短歌現代』19年4月号佳作 (來嶋靖生選)

 Joeの歌にしては少しおすましで、カワイラシすぎるかなとも思つたが、
まぁいっか・・・と投稿したら採つて頂いた。実というのは万両の赤い実です。
青く澄んだ寒空にあこがれるやうなつややかな紅でした。

タグ:短歌
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2007年03月08日

角川『短歌』入選作品

賞味期間ほどなく終はるものなれば熟してる間に食べて行きなよ                
        06年12月号 『公募短歌館』 内藤明選 佳作


やあやあと笑みて両手を差し伸べてハグするやうに死に出会へぬか
                
        07年2月号 『公募短歌館』 雨宮雅子選 佳作


聖堂の冷たき壁に韻きあひフーガ流るる秋の夜のミサ                                  *韻き→ひびき    07年2月号 題詠「夜をうたう」 玉井清弘選  

去年の暮から初めて角川の『短歌』に投稿しはじめました。
自分ではどれが良いのやら悪いのやらよく分かりませんが、
少なくとも技巧的には下手クソなものばかりです。

どこか結社に入って少ししごかれなければいけないと思ってゐます。
ボクの感覚に合った歌風の会を今探してる最中なんです。
どなたかご推薦のところがあったら、教へてください。お願します。

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2006年11月12日

あごひげ


白き髭伸ばし指もて撫でをれば森繁久彌に似ると人言ふ

八月の半ばからあご髭を伸ばし始めました。
「動機は何?」と、よく聞かれるんですが、別に理由はありません。
数日不精をきめてたら、なんとなく伸びてきたのでそのままにしておいただけです。
ちょっとだけ手入れしましたけどね (^^♪

でもまあ、長くなりすぎるのも仙人みたいで嫌なんで、少し刈り込んでる程度の手入れです。
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2006年10月29日

食欲

 
 充分に生きたと思へどわが欲はまだ限りなし味噌カツを喰ふ

味噌カツは名古屋の名物。矢場町に美味い店があった。
フツーのとんかつよりも、なぜかコレの方が元気が出るような気がする。 


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2006年10月08日

連作七首「木犀」

kinmokusei.jpg    木 犀  七首


 ふと甘き香りに気づき足止めぬそを木犀と知ればまたゆく

 木犀の香りは去年(こぞ)と変らねど夢見るこころいとどおとろふ

 木犀のかをり今年は淡くして身のおとろへのごとく思ひぬ

 木犀のかをりに気づくこと遅く老いの感覚にぶきこと知る

 おっ木犀 やっと気づきて苦笑ふ嗅覚までも鈍くなりしか

 もくせいの香につつまれて行く夜は思ひ出せない何かを思ふ

 もくせいのかをりに何を思ひ出すや吾を取り巻く忘れ淵より

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2006年10月06日

パワーウィングスのハマオフ会を詠ふ 16首

ボクが参加してるSNS・パワーウイングスのオフ会を横浜でやりました。
ハマオフ会と称しております。そのときの状況を詠んだ歌を載せておきます。

 ro-ya.JPG続きの歌を読む
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2006年09月13日

京葉線の海

 ネット仲間の小さいオフ会があって、浦安へ。久々に乗った京葉線ですが、雨で東京湾は靄っていました。

  秋雨に煙ぶる車窓の東京の海は人工海岸ばかり

なんでもない只事歌のきわみですが・・・
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posted by 素浪人Joe at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々に詠ふ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

酔芙蓉

高橋治の小説「風の盆恋歌」に、酔芙蓉の花がでてくる。わが家の庭にも2本植えられていて、8月の下旬から咲き始める。花色は朝真っ白で昼ごろからはピンクに変っていく。

ボクは宵っ張りの朝寝坊なので、寝ぼけ眼をこすりながら起きてくる頃は、もう薄紅をさしてるような花が多いのだ。少し早起きしなくちゃね。

 あからひく朝を寝過ごしあかねさす昼の芙蓉の二日酔かな

P1050577.JPG


 

posted by 素浪人Joe at 23:57| Comment(6) | TrackBack(0) | 日々に詠ふ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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