【009:椅子】
古びたる椅子捨てかねて迷ひゐる幼き日々の思ひこもれば
この椅子はボクが小学生だつたころに使つていたもの。
丸い回転椅子です。
真ん中に螺旋溝を切つた鋼の棒が通つてゐて重くて頑丈なものです。
元々背もたれが付いてゐたのが、それはもうとっくに壊れてありません。
【009:椅子】
古びたる椅子捨てかねて迷ひゐる幼き日々の思ひこもれば
この椅子はボクが小学生だつたころに使つていたもの。
丸い回転椅子です。
真ん中に螺旋溝を切つた鋼の棒が通つてゐて重くて頑丈なものです。
元々背もたれが付いてゐたのが、それはもうとっくに壊れてありません。
父のことは少し書きづらいところがあります。ボクの母は父にとっては二人目の妻でした。兄の母である先妻と別れて、ボクを生んだ母と一緒になりました。
ボクははっきり言って不倫の子です。昔風にいへば認知された私生児です。
その上この時のお茶熱かつた、口の中やけどしたよ〜〜
現代かなづかひ(以下新かな)は、占領下のやっつけ仕事的改悪による非合理的な日本語だからです。
それに比して歴史的かな遣ひは、旧かななどとひどい呼び方をされてゐましたが、本当はこれこそ学者や文人によつて2千年も積み上げてきたところの、由緒ある日本語なのです。
まあ、折角100首の題詠も完走したことですし、記念にもなりますので、 参加者各人が自選10首を提出ということなので、これから10首選ぶことに致します。
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【006:自転車】
自転車を押しつつ友と語り行くサドルに遊ぶ春の陽の影
この歌、自分としては結構気に入ってをります。
のどかな雰囲気の中で、友達と語り合ひながらゆっくり自転車を押して歩いて行く。
道には桜も咲いてゐるかな〜 陽炎も立ってゐるかな〜 そんな感じ。
ただ、第5句の最後の「影」が少し引っかかるんです。 で・・・・
【004:キッチン】
足元も危うきほどに酔い果てて帰りてもなほキッチンドリンク
【003:手紙】 若き日の手紙の束を紐解きてはやみまかりし友をかなしむ
この歌は気に入らない。拙速だった。
初句から第3句までの冗漫さがわれながらやりきれない。
「若き日の」という安易な言葉遣いの後に、第2・3句のまどろこしさが続き、
さらに下句は底の浅い安っぽい感傷むき出しときては、どうしようもないです。
と、言ってても仕方がないので、「若き日の」も生かしながら推敲に入ってみますね。
ではでは・・・
題詠100首 【002:指】を検討していきたいと思います。
もともと、この作は十数年前の連作中の一首なんです。
題「指」の作品が、なかなかできなかったので困った挙句、旧作を引っ張り出してきたってわけです。題詠100首としては少しズルイやり方です。
以前の連作ではこの歌の前に、次の歌を置いていました。
細い手指の色白の女性が額に汗しながら轆轤(ろくろ)を回している。その姿を詠んだものです。
流れ出る汗もぬぐはず土塊(つちくれ)をひたと見つめて轆轤にかかる
どうもこれ一首だけをとりだすと弱くなる感じです。また欠点もより見えてくるようです。
そこで、次のような推敲を始めました、いくつか改作を試みます。
参加した題詠100首を詠み終えて2ヶ月が過ぎました。
ろくに推敲もしないで、突っ走ってしまったので、読み返してみると恥ずかしい作品も多いんですよね。
題詠100首参加の方々のお歌鑑賞も始めようかと思ってたんですが、
それよりも自作を見直すことのほうが先決。
【001:風】 ふうわりと優しき風を屋根にのせ赤き電車は春へと走る
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