2007年02月18日

題詠100首【009:椅子】の自作自注

【009:椅子】

   古びたる椅子捨てかねて迷ひゐる幼き日々の思ひこもれば
chair.jpg



 
この椅子はボクが小学生だつたころに使つていたもの。 
丸い回転椅子です。

 真ん中に螺旋溝を切つた鋼の棒が通つてゐて重くて頑丈なものです。
元々背もたれが付いてゐたのが、それはもうとっくに壊れてありません。

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題詠100首【008:親】の自作自注

【008:親】

 あれほどに憎み嫌ひし父親に年ふるごとにあはれ似てくる 

 父のことは少し書きづらいところがあります。ボクの母は父にとっては二人目の妻でした。兄の母である先妻と別れて、ボクを生んだ母と一緒になりました。
 ボクははっきり言って不倫の子です。昔風にいへば認知された私生児です。

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2006年12月04日

題詠100首【007:揺】の自作自注

  【007:揺】
 

 動揺を見透かされたる心地してがぶりと飲んだ茶にむせかへる
  
 このところ、擬音語といふか所謂オノマトペに関心があって、手垢のついてない擬音語を歌のなかでどう使ふかなどと考へてゐます。

ここの「がぶり」は、平凡な言葉だけど、この場面には合つているやうに思ひました。この情景だと「がぶり」飲んでむせたときの狼狽振りも相手に伝はつてしまつて、まさに動揺が見え見えの状態。

その上この時のお茶熱かつた、口の中やけどしたよ〜〜

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2006年11月29日

06題詠100首のかな表記統一しました

このところ、現代かな遣ひを止めて、歴史的かな遣ひに戻らうと努力してゐます。

現代かなづかひ(以下新かな)は、占領下のやっつけ仕事的改悪による非合理的な日本語だからです。

それに比して歴史的かな遣ひは、旧かななどとひどい呼び方をされてゐましたが、本当はこれこそ学者や文人によつて2千年も積み上げてきたところの、由緒ある日本語なのです。

私的かつ文化的文章であれば、なほさらのこと新かなを使ふ必要はなく、いや新かななんぞ使つては、正しい日本語が書けないのではないかと思ふのです。
前置きが長かつたですが、『題詠100首自選集』刊行の準備として、かな表記を歴史的かな遣ひに改めて統一いたしました。 以下にまとめて載せておきます。


続いて題詠100首を読む

題詠100首blog自選集の刊行


題詠100首blogの取りまとめをなさつていた五十嵐きよみさんのご提案で、
『題詠100首blog自選集』といふアンソロジーを刊行することになりました。
もちろん希望者持ちよりの自費出版です。

まあ、折角100首の題詠も完走したことですし、記念にもなりますので、
参加することにいたしました。出版は来年4月の予定です。

参加者各人が自選10首を提出ということなので、これから10首選ぶことに致します。
ただ、この掲載段階では、もう推敲改作はできないのが残念ですが、それは仕方ありません。


たった十首とは言へ、自作が活字になるのもチョッピリ嬉しいですネ。 

2006年10月08日

題詠100首【006:自転車】の推敲

jitensha.jpg    【006:自転車】 
     
   自転車を押しつつ友と語り行くサドルに遊ぶ春の陽の影
 

 この歌、自分としては結構気に入ってをります。
のどかな雰囲気の中で、友達と語り合ひながらゆっくり自転車を押して歩いて行く。
道には桜も咲いてゐるかな〜 陽炎も立ってゐるかな〜 そんな感じ。
ただ、第5句の最後の「影」が少し引っかかるんです。 で・・・・ 

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2006年09月11日

題詠100首【005:並】人並みに…推敲

       s-DSCN0020.jpg
【005:並】
  
 
   「人並みにおごれや」と友は言ひたまう平方根より割勘がいい

 
 今のやうに電卓でも平方根の計算がワンタッチでできる時代ぢゃ、この歌の意味が分らない人もゐるかもしれませんね・・・・・・                                  
                                        
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タグ:短歌

題詠100首【004:キッチン】の推敲恥ずかし…

【004:キッチン】                                            img20060504.jpg
   
  足元も危うきほどに酔い果てて帰りてもなほキッチンドリンク

                                                                                                          
 だらしがない歌です。ていふか、こんなだらしのない生活を、よく恥づかしげもなく歌にするもんだと反省はしてをります。が……                                                                                                             続きを読む…

2006年09月05日

題詠100首【003:手紙】若き日の手紙…推敲

【003:手紙】  若き日の手紙の束を紐解きてはやみまかりし友をかなしむ

 この歌は気に入らない。拙速だった。
初句から第3句までの冗漫さがわれながらやりきれない。
「若き日の」という安易な言葉遣いの後に、第2・3句のまどろこしさが続き、
さらに下句は底の浅い安っぽい感傷むき出しときては、どうしようもないです。

と、言ってても仕方がないので、「若き日の」も生かしながら推敲に入ってみますね。

ではでは・・・       

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2006年09月02日

題詠100首【002:指】の推敲

題詠100首 【002:指】を検討していきたいと思います。

もともと、この作は十数年前の連作中の一首なんです。
題「指」の作品が、なかなかできなかったので困った挙句、旧作を引っ張り出してきたってわけです。題詠100首としては少しズルイやり方です。
以前の連作ではこの歌の前に、次の歌を置いていました。
細い手指の色白の女性が額に汗しながら轆轤(ろくろ)を回している。その姿を詠んだものです。
       
流れ出る汗もぬぐはず土塊(つちくれ)をひたと見つめて轆轤にかかる

この後に続く連作なので印象が強くなるのかな? と今思うのですが・・・。

【002:指】 いと白き細き指にて持ちあぐる轆轤の上の信楽の土
 

どうもこれ一首だけをとりだすと弱くなる感じです。また欠点もより見えてくるようです。
そこで、次のような推敲を始めました、いくつか改作を試みます。

                                           2sigaraki.jpg       
                          

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2006年08月31日

題詠100首【001:風】の自注

参加した題詠100首を詠み終えて2ヶ月が過ぎました。
ろくに推敲もしないで、突っ走ってしまったので、読み返してみると恥ずかしい作品も多いんですよね。
題詠100首参加の方々のお歌鑑賞も始めようかと思ってたんですが、
それよりも自作を見直すことのほうが先決。

では、001から始めますね。
 

【001:風】  ふうわりと優しき風を屋根にのせ赤き電車は春へと走る 

                                                                                                               
                                                                          2redtrain.jpg           
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