2007年11月06日

梁塵秘抄460番から

460番 恋ひ恋ひて

『恋ひ恋ひて たまさかに逢ひて寝たる夜の夢はいかが見る さしさしきしと抱くとこそ見れ』 (460番)


不思議ですね。この小歌には全くいやらしさがない。
昔は恋人同士が身体を交す愛を、こんなに率直に歌ってゐたのですね。

通ひ婚がまだあつたころのことです。なかなか逢ふ機会がない。
逢ひたい逢ひたいと想ひつめて、やつと逢へたいとしい人・・・

きつく抱きしめて愛を確めあつて眠る。その夢にまでまだ抱きしめあふ・・・
これはすごい。愛の極致と言つてもいいでせう。

もう、その純粋さに感動するよりほかありません。

(いめ)にまでさしさしきしと抱きたるいにしへびとの直き恋はも

先日題詠100首(098:ベッド)で次のやうな歌を載せましたけど、
これも梁塵秘抄の460番を意識したものでした。
北欧のアイスホテルの氷のベッドが背景にありました。
でも、これはなんか汗顔ものの下司の表現ですね。いまさらながら恥ぢてをります。

胸合はせ腕さし交はす恋人のベッド融けゆく氷のホテル



ラベル:通ひ婚
posted by 素浪人Joe at 02:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 『梁塵秘抄』の言葉を借りて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
まるで万葉集の世界ですね、私の学生の頃万葉集専門の教授に万葉集を自己流にこよなく女性を愛しく解説した事を思い出します、通じるものを感じます。
Posted by ぴろ at 2007年11月08日 16:26
ぴろさん 書き込みありがとうございます

そうですね、まさにこれは万葉集の世界。
おそらく、460番の作者も万葉の「正に心緒を述ぶ」の歌々を心に留めていたのでしょうね。
Posted by at 2007年11月10日 11:34
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