2007年09月19日

梁塵秘抄347番から

347番 小磯の浜にこそ

『小磯の浜にこそ 紫檀赤木は寄らずして 流れ来で 胡竹の竹のみ吹かれきて たんなたりやの波ぞ立つ』

かなり意味深長な歌(今様)なんで、少し言葉の解説をしておきませう。
(小磯→恋そ)と掛けられています。(そ)は禁止の助詞、反語的にも使います。
(紫檀赤木)高級な楽器の材料となる木材。
(胡竹)は横笛の材料となる竹ですが(此方来)と掛けているようです。 
(たんなたりや)は笛の調子を表現する言葉、一種の擬声語みたいです。

意味の裏表は次のようなことでせうか。
表の意味「小磯の浜に紫檀などは寄らないで、胡竹ばかりが流れてきて笛のような音を立てていることよ」
裏の意味「高雅なお方は近寄つてこないで、つまらぬ男ばかりがすり寄つてきて、へろへろした言葉をかけてくることよ」
こういふ裏の意味のある歌は面白いですね。
で、Joeの歌です。

ふるさとの恋その浜は空ろにも笛鳴るばかりたんなたりやと

さて、この歌347番の内容とは少し外れてしまいますが、
三木露風の詩のイメージが少し関つてきます。

露風に次のやうな優しい詩があります。
斎藤佳三の曲でよく歌はれる抒情歌です。

 ふるさとの  三木露風 

 ふるさとの
 小野の木立に 笛の音の
 うるむ月夜や

 少女子は
 あつき心に そをば聞き
 涙ながしき

 十年経ぬ
 同じ心に 君泣くや
 母となりても

 http://bariken.com/ram/Furusano.ram
   RialPlayer がインストールしてあれば
   ここから一部聞けます。なお画面は出ません。

この歌曲、まだ十代の頃のボクの愛唱歌でもありました。
いろいろな思入れがありますが、今はもうこと改めて書きますまい。
その想ひも347番と響き合い重なり合つてまいります。
ふるさと土佐の桂浜にも秋の風は吹き始めたことでせうね。



posted by 素浪人Joe at 02:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 『梁塵秘抄』の言葉を借りて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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