動揺を見透かされたる心地してがぶりと飲んだ茶にむせかへる
このところ、擬音語といふか所謂オノマトペに関心があって、手垢のついてない擬音語を歌のなかでどう使ふかなどと考へてゐます。
ここの「がぶり」は、平凡な言葉だけど、この場面には合つているやうに思ひました。この情景だと「がぶり」飲んでむせたときの狼狽振りも相手に伝はつてしまつて、まさに動揺が見え見えの状態。
その上この時のお茶熱かつた、口の中やけどしたよ〜〜
本格的にオノマトペを使つてみるなら擬音語・擬態語辞典などを手元に用意する必要がありさうです。しかしオノマトペは、ただ使へばいいといふものでもなくて、歌の主題や作者の感情にピタリと合はなければ、返つて作品をぶちこはすのですね。それに字数も費やす訳ですし……
難しい〜。それでも魅力があります。
三月の 甘納豆の うふふふふ 坪内稔典
水枕 がばりと寒い 海がある 西東三鬼
鳥渡るこきこきこきと缶切れば 秋元不死男
これらの俳句いいでしょ。
3句とも好きな句で
3人とも好きな俳人です。
muiさんも「うふふふふ」目指してください!