2009年11月17日

「潮音」新春20首詠2009年新年号掲載


             niyodogawa.JPG   土讃線仁淀川鉄橋より仁淀川橋をのぞむ

 年が明けないうちにUPして置かう。

 今年の「潮音」新年号に出した20首詠だ。
 準入選に14首選んでいただいた。


 ★南国望郷

久しくも見ざるものかな土佐の海の沖黯々(くろぐろ)と流るる潮(うしお)


おほうみの耀き眩し瞬きを三度四度五度六度わがせり ※


われを迎ふそのさり気なき表情もうれしきかなや おほきわだつみ


『建依別(たけよりわけ) 』汝は剛毅なる国にして前なる池に鯨飼ふとや


胸張りて龍馬が歩みゆくごとし土佐灘めざす仁淀大河は


帰るべき家すでに失せ無けれども白き仁淀の橋は吾を待つ


少年の日々過したるわが家は跡形もなしコンビニ建てり ※


黴臭き蔵の二階の薄明に啄木読みし遠き憶ひ出 ※


(たふさぎ)の白きを締めて魚を獲る少年の胸まだ薄かりき


ふるさとの川の深みにひそみ住むうなぎの肌のぬめる冷たさ


紅簾石(こうれんせき)ただあかあかと川底にあれば密かに燃えしむるべし


淵に潜る龍の子なりと自負すれど陽焼けし肌は鮴(ごり)の子に似る


藤村の詩に始まりし少年のうれひ並みゐる図書館の書架


ひと夏をヘッセにひたり過したる図書館に今もあぶらぜみ鳴く


わが顔を塗り潰したる一葉の写真出できぬセピアに褪せて ※


六十年の昔をきみは憶ゆるやはた忘るるやいづれともよし ※


胸ぬちにひそみて紅き埋火が未だ消えぬよと友に告ぐる日 ※


切々とカンツォーネ歌ふ老友の遠き記憶に響む潮鳴り ※


いごつその土佐つぽなりし父の夢何なりしやと思ふこの頃


往にし日々かくも眩しきものならば往復切符購(か)へばよかりし


   新年号を病床のカミサンに見せたら「良かったね!」と一言つてくれた。嬉しかった…
  

 ※の作品は選ばれなかったもの。
 でも、そのなかにも作者としては愛着のあるものがあるので、全部載せる。
 
 一言でも感想を述べて下されば嬉しいです。



posted by 素浪人Joe at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 日々に詠ふ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お待ちしていましたので再開されて嬉しいです。
生意気ですが”うなぎのぬめり”のうた、好きです。
Posted by ひばり at 2009年11月17日 16:55
ひばりさん ごぶさたしました。
早速のご訪問ありがたうございます。
これからの励みにもなり嬉しいです。
もつと感性と観察力を磨き、
言葉の勉強も続けますのでよろしくお願ひします。
Posted by Joe at 2009年11月20日 11:46
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