2010年12月13日

「潮音」2010年7月号掲載分


  #わすれな草

    
PHOT0000000000065D20_s90[1].jpg  妻が他界してから買つてきた勿忘草が咲いて散って、
                        今年は、こぼれ種から庭のあちこちに増えた。
                        でも、そればかりではなく、
                                                      メヒシバとかセイタカアワダチソウらしい草まで生えてくる。
                        それらを見分けながら草取りもした。  暑かったなぁ〜



 うた詠めぬ暑き日中を蹲
(つくば)ひて醜(しこ)の荒草ひた抜きゐたり

 ひと日ごと気力失せ行く寒き春こころに鞭を打ち続け生く

 呑み過ぎはいけませぬとの声聴きぬグラスを前に真夜の空耳

 再びを逢へることなどあるまじと思へどもなほ願ひゐる来世

 こぼれ種子生ひて増えゆく花碧し忘る勿かれと風なきに揺る


 
以下二首は選ばれなかった作品


この春の寒暑こもごも吾が内の躁鬱に似て可笑しくもあり

気落ちして隠り居多き雨の日日まろき雫の軒より落つる

 


posted by 素浪人Joe at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々に詠ふ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「潮音」2010年6 月号掲載分

 

 # 納骨をすませて

 

      IMG_0144.jpg  
              
              
              
横浜市の公苑墓地メモリアルグリーンが抽選で当たつた。
              丁度一周忌に合せて納骨をした。
                   お骨となつてしまつたけど、墓を後にして帰るときは涙が出た。
 

  帰宅して硝子戸にさす日差しを見てゐたら、
  小さな羽虫がちょこまかと動いてゐた。
  こんな小さな虫でも生命があって動けるのは素晴らしいなと、
  時間のたつのを忘れて眺めてゐた…
 

 陽に透ける玻璃戸の内を小さき蟲敏く動けり春きざす朝

 骨壺を降ろせば冷気掌に触れぬ永遠
(とは)にをぐらき部屋の寂しさ

 この暗い室
(へや)にぽつんと残るのか 蓋を閉めずに陽を入れようか

 また來るよそしていつか寄り添つて腕組んで行こ旅の日のやうに

 石の下にきみを残して帰る夕忘れ物したやうな思ひで


 
 
以下は掲載から漏れた作品です。少しごちゃごちゃし過ぎ・・・やはり詩情いまいちだな。


 光の粉撒かれし空の眩しさかはた杉花粉かや涙目を閉づ

 枯れ芝を風吹き抜くる廣き墓地薔薇も芽吹かず鳥も遊ばず

 
 
やっと6月号まできた。もうひと頑張りしやう

posted by 素浪人Joe at 16:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々に詠ふ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。