2008年11月24日

『潮音』08年11月掲載歌

    #もの狂ひびとの街

落つる陽に向ひて歩む人らみな金の縁取りつけて影引く

ゐさらひを見せて胸張り街歩むをのこありけり眼は光ゐし

年毎に見かけ綺麗になりし街もの狂ひ歩む人も失せにき

身ぎれいになりゆく街のさびしさはたとへば虫も食はざる造花

今日ひと日なづきに鳴れるコラールよまた寄せ返し来たるかなしみ

裸で歩くもの狂ひびとを子供の頃には時々みた。
見かけの世の中が小綺麗になつた現在では、
そんな人は見たくても見られない。

今にして思ふと、十字架に架けられたキリストが、
そのまま歩き出したやうな姿であつた。

子供の頃はそんな人が怖かつたものだが、
いまでは尊敬と憧憬の念でその姿を思ひだす。

 以下はボツになつた作だが、これはあまりにもママといふ気がする。
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ラベル:潮音
posted by 素浪人Joe at 02:12| Comment(4) | TrackBack(0) | 日々に詠ふ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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